LG31.5インチQHDディスプレイ設定でややハマったポイントとその対処法(Ubuntu22.04)

LG31.5インチQHDディスプレイ設定でややハマったポイントとその対処法(Ubuntu22.04)

先日のブログで書いたLGの31.5インチQHDディスプレイ。Ubuntu 22.04 LTSで使用する際にややハマったポイントを書いておく。

31.5インチQHDディスプレイを買ってみた(LG 32QN600-B) – Yutarsense Blog


スリープ、サスペンドで長時間放置するとパソコン操作してもディスプレイが自動で復帰しない

スリープやサスペンド後に数時間放置、その後にマウスやキーボード操作するとディスプレイも連動して復帰するはずがパソコンしか復帰しなかった。ディスプレイは電源ボタンを押すことで復帰。復帰時に一手間増える程度だが、連動して復帰してくれた方が楽なので対処方法を考える。

UEFIのサスペンド挙動の設定を変更してみるも、効果無し。

ディスプレイのハードウェア設定→「全般」→「自動スタンバイ」を「オフ」にしておくことでパソコンと連動して復帰するようになった。解決。この設定項目、「スタンバイ」となっているものの、挙動としては電源OFFになっているような感じはする。実際のところは分からないし、他のOSではどういう挙動なのかという疑問もあるがとりあえず解決したのでこれで良しとする。


最大解像度(2560×1440)で何故かリフレッシュレート60Hzが選択出来ない

フルHDでは75と60Hzが選択出来たが、最大解像度ではリフレッシュレートは75Hzしか選択出来なかった。OSがUbuntu 22.04だから、というのもあるかも知れない。

リフレッシュレート60Hzが選択出来ないと困るかというとそんなわけもない。ただ設定出来ないのもちょっとモヤモヤするので解決を試みる。

そしてOSのディスプレイ設定やハードウェア設定をいじって試していると、ある設定項目をOFFにすることで最大解像度でも60Hzが選択出来るようになった。

その設定項目は「FreeSync」。
「設定」→「画質」→「ゲーム機能設定」→「FreeSync」から設定変更してOFFにする。

FreeSync機能自体は主にAMDのGPUで映像をいい感じ(?)にしてくれる技術のことらしい。ただ自分のCPUはIntelでその内蔵グラフィックスでディスプレイ出力を行っているため、この機能をONにしていても有効となっているのかどうなのかがよく分からず。とりあえずこの機能はOFFにしておいて、リフレッシュレートも60Hzにして様子見。


Ubuntuでスケーリング設定すると負荷が大きくなり、動画再生にやや支障が生じる

QHDディスプレイということで解像度が高いため、Ubuntu側でスケーリング設定を行いフォントを見やすい状態にしておいた。

しかし、動画再生時に特定の条件でコマ落ちのような状況となってしまった。条件はフルHD以上の動画を全画面表示でn倍速した状態。ローカルの動画ファイル、Youtubeの動画再生でも生じる。

CPU性能が足りていない?と思ってタスクマネージャーを見てみるも、CPU負荷はそれほど高くはなく余裕もある。となると、内蔵グラフィックスのGPU性能が足りていない可能性がある。

そこで「intel_gpu_top」というコマンドでGPU負荷を調べてみることにした。なお実行するには管理者権限で実行する必要がある。
(intel_gpu_topはintel-gpu-toolsをインストールすると使えるようになる(パッケージ名はハイフンで区切られているが、コマンド名はアンダーバーで区切られていることに注意))

やはり特定条件下では動画再生中は負荷が大きく、100%となってしまっている。

なお、このときはWaylandではなくXOrgを使っていた。「もしや?」と思い、一度ログアウトしてWaylandに切り替えてログオン。そしてスケーリング設定を行い同条件で動画再生をすると、intel_gpu_topでの負荷表示は60%程度となっていた。倍速再生でもコマ落ちは感じない。

結論というほどよく分かってはいないが、どうやらXOrgのスケーリング設定ではWaylandと比較して映像出力の負荷が大きくなるようである(Intel内蔵グラフィックス限定?)。


Wayland環境ではスケーリング設定するとFirefox(Snap版)の文字表示が滲んだように見えてしまう

Wayland環境でスケーリング設定していると、なぜかFirefox(Snap版)の文字表示が微妙に滲んで見える。スケーリング設定をしなければ滲みは感じない。またWaylandからXOrgに切り替えてスケーリング設定をした場合は滲みはなかった。

ただ上述したようにXOrgでスケーリング設定すると負荷が大きくなってしまう。


文字サイズの大きさは「Large Text」設定で対処

動画再生時に負荷をかけないようにするにはWaylandを用いる。
しかしWaylandでスケーリング設定をするとFirefoxのフォントが滲んでしまう。

これを解消するために、スケーリング設定ではなくフォント拡大「Large Text」設定で対処する。

UbuntuのAccessibilityに「Large Text」という設定があるのでこれをONにするとフォントのみが拡大される。そしてこの設定ではFirefoxの文字の滲みは生じない。

ただこの設定ではフォントの拡大率は決め打ちで、丁度いい大きさに調整することが出来ない。これはGNOME Tweaksの「Fonts」→「Scaling Factor」の値で調整することが可能である。

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